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作曲家になるには学校?独学?

作曲家は誰でもなれる職業ではありません。プロとしてデビューするチャンスをつかむにはどうしたら良いのでしょうか。

ここでは、作曲家になるためには学校、独学どちらがより有利かを検証したいと思います。

作曲家になりたいという方は、ぜひ参考にしてください。

独学のメリット・デメリット

まずは独学のメリット・デメリットを確認しましょう。

独学のメリット

コストがかからない

独学の最大のメリットはコストです。作曲家をめざす方の多くは若い方ですが、そうなると家族から入学金や学費を提供してもらう必要があります。しかし、大学や資格を取得する学校の学費ならともかく、「夢を追うためにお金は支払えない」と反対されるケースも少なくありません。

働きながら夜間部に通う方法もありますが、体力的にも経済的にも楽とは言えず、他の楽しみを犠牲にしなくてはいけません。独学なら、こういった問題は考えずに済みますね。

他人からの影響を最小限にできる

作曲は独自の世界を表現することも大切です。他人があっと驚き、惹かれるような独自性があれば業界で活躍できる可能性があります。学校に通うと、必然的に教師や友人からの影響が大きくなります。影響を受けることは悪いことではありませんが、独自性を失ってしまっては意味がありません。独自の世界をとことん追求するなら独学も良いでしょう。

独学のデメリット

プロからのアドバイスが得られない

独学の場合、デビューにつながるような役に立つアドバイスをプロからしてもらえる機会はほとんどありません。場合によっては頑張れば頑張るほどデビューから遠ざかっている可能性もありますが、客観的に指摘してもらえる場がないので軌道修正が難しいケースもあります。

オーディションなどの情報収集が困難

独学の場合でもインターネットから情報は得られますが、非公開の情報やあまり検索にひっかからない情報を得るのは難しく、プロになるチャンスを逃す可能性があります。

独学でも多くの作曲家がプロとして活躍している

とは言えまったくの独学でも、実際に数多くの作曲家がデビューしています。日本国内でも、過去には映画「ゴジラ」のテーマ曲を作曲した伊福部昭(いふくべあきら)、現代音楽の武満徹(たけみつとおる)など、世界で活躍した方もいます。

学校のメリット・デメリット

次に、学校に通うメリット・デメリットを確認しましょう。

学校のメリット

作曲スキル以外にも多くのことを学べる

学校に通うと作曲スキルはもちろんですが、楽器の奏法やレコーディングについて学ぶこともできます。パソコン一台あれば作曲できる今だからこそ、ありがたい授業と言えますね。他にも、業界のちょっとした裏話やデビュー後に役立つ情報を教えてもらえますよ。

デビュー支援が受けられる

音楽業界の関係者を招いた学内のみのオーディションやライブ、コンペティションを開催し、業界と学生をつなげる支援を行っている学校もあります。多くのチャンスに恵まれているため、デビューにも近づきやすいでしょう。

仲間と切磋琢磨できる

独学だと仲間づくりに限りがありますが、学校に通えば仲間づくりがしやすく、友人と励まし合い、高め合うことができます。

学校のデメリット

コストがかかる

学校に通う場合、学費は年間100万円前後かかることが多いです。この金額を家族に出してもらうには説得が必要ですし、自分で払うとなると負担が大きく感じてしまうこともあるでしょう。

時間の自由が制限される

学校ですので、もちろん、授業や学校行事などへの出席が必要です。そのため独学の場合よりも時間の制限を受けることになります。

業界関係者は学校から作曲家を発掘することに熱心!

上述の通り、多くの学校が音楽業界の関係者を招いてオーディションやコンペティションを行っています。場合によっては数百社の参加があり、注目度の高さがうかがえますが、何故これほどまでに業界関係者は学校から作曲家を発掘することに熱心なのでしょうか。

それは、学校に通っている生徒の場合は業界についての知識、実践的な能力を身につけやすく、即戦力になるからです。つまり、「独学の人よりも当たりを引く可能性が高い」というのが本音でしょう。

独学でも数多くの作曲家が活躍していますので、決して不可能ではありません。しかし、より可能性を高めるためには、学校で学ぶほうが有利と言えそうです。