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なにが違うの?音楽大学と音楽専門学校

音楽大学と専門学校の違いについてご紹介しています。それぞれで学べる内容・学費・卒業後に進みやすい道について解説しているので、どちらに進学しようか迷っている方は参考にしてみてください。

音楽大学と音楽専門学校の違い

音楽大学と音楽専門学校には、大きく分けて3つの違いがあります。

知識重視の授業orスキル重視の授業

音楽大学と音楽専門学校では、重きを置いている学習内容が異なります。

音楽大学は?

主に音楽の知識を学ぶ場です。例を挙げると、曲の構成を理論的に追及する授業や、音程・音階・和音を学ぶ授業などが行われます。音楽について第三者に解説できるレベルを目指している人は、音楽の歴史と専門的な知識を学べる音楽大学の授業がおすすめです。

音楽専門学校は?

音楽に関するさまざまな技術を身につける場です。授業内容の例を挙げると、ボイストレーニングや楽器のセッションワーク、ダンスパフォーマンなど。音楽業界で活躍できる実践的なスキルをいち早く身につけたいと考えている人には、音楽専門学校の授業がおすすめです。

年間200万円or年間150万円

音楽大学と音楽専門学校の2つ目の違いは「学費」です。

音楽大学は?

学費が高いのが特徴で、相場は年間200万円ほどになります。高いところだと年間270万円を超えるケースもあるようです。

例外として、公立の音楽大学なら年間80万円ほどの学費で済みます。しかし、校舎数がかなり少ない公立の音楽大学入学は人気が高く、定員数が極めて少なめ。入学すること自体が難しいのが現実です。学費が抑えられる公立の音楽大学へどうしても行きたいと考えている方は、音楽の勉強だけではなくセンター試験の対策を早めに行ないましょう。

音楽専門学校は?

運営元によって学費の金額差が大きいのが特徴。相場は年間150万円です。高いところだと年間200万円を超えるケースもありますが、リーズナブルな専門学校なら年間100万円ほどで済むところもあります。150万円という相場を目安に、授業内容が充実している専門学校を選べば音楽大学よりも安い学費で音楽について学べるでしょう。

交響楽団員への道orアーティストへの道

音楽大学と音楽専門学校では卒業後に進みやすい道が異なります。

音楽大学は?

音楽大学卒業後は、交響楽団や管弦楽団に入団し、クラシック奏者として活躍するのが一般的。日本では交響楽団・管弦楽団・合唱団などの活動は、一般的な職業よりも収入が少ないことがほとんど。楽団員としての収入だけで生計を立てるのは難しいのが現実です。しかし、演奏会以外は練習を重ね続ける忙しい日々が待っているので、副業をする余裕はなかなかありません。

合唱団に入り、団員として活動したり、音楽教師を勤めたり、音響スタッフやゲーム音楽制作スタッフの道に進んだりする人も一部いますが、この道に進める方はごく少数のようです。そのため近年の音楽大学卒業者は、音楽とは関係のない一般的な企業へ就職している傾向にあります。

音楽専門学校は?

音楽専門学校卒業後に進みやすい道は、ミュージシャンやアイドル、作曲家や編曲家、音楽制作スタッフ、PA、イベンターなど。音楽専門学校のほとんどは、最前線で活躍中のプロ講師を外部から招いた授業や就職支援サービスを設けています。そのため、音楽業界で有名な数々の企業とのコネができるのが強み。

クラシック奏者や公立高校の音楽の先生になるのは難しいですが、音楽業界職に就きたいという夢を叶えやすい環境です。ただし、業界とのコネがない音楽専門学校もあるので、卒業実績をチェックしながら選ぶことをおすすめします。

音大にあるポップス科とは

音楽大学卒業後に音楽業界職へ進むことは不可能…というわけではありません。一部音楽大学には「ポップス科」や「ロック科」という学科があり、音楽専門学校の授業とかなり近い内容を学べます。

音大のポップス・ロック科と音楽専門学校の違いは?

音楽大学のポップス・ロック科と音楽専門学校では、業界とのコネの厚みが違います。音楽大学のポップス・ロック科はできたばかりのところが多く、企業とのコネが薄いケースが多いようです。また、多少業界とのコネがある音楽大学でも、時代の流れに沿ってポップス・ロック科を設けただけ…というところもあるので要注意。

大学側がポップス・ロック業界に対し実は肯定的ではない場合、カリキュラムに力を入れていないことが考えられます。そうなると、技術が身につくまでにかなりの時間がかかってしまうでしょう。

音楽大学と音楽専門学校どちらを選べば良いの?

学べる内容・学費・卒業後に進みやすい道という3つの大きな違いはあるものの、「音楽大学に行ったからこの職業には就けない」ということはありません。反対に「音楽専門学校を選んだからこの道しかない」ということもないでしょう。学びやすさや卒業後に活動できる幅が変わったとしても、夢を叶えられるかどうかは結局のところあなたの頑張り次第です。

音楽の道に進みたいけど大学出身という箔をつけたい…という理由で音楽大学を選ぶも良し。早く実践的なスキルを学んで第一線で活躍したい!と音楽専門学校を選ぶも良し。ぜひ、あなたが本当に頑張れる後悔しない進学先を選んでください。