働きながら他の学校に通いながら通えるだけではなく、学費が比較的安く、実践的な授業をしてくれていることで人気の夜間部。
昨今では音楽専門学校でも夜間部を設置する学校が増えてきました。
ここでは、主だった音楽専門学校の夜間部について紹介いたします。
日本最大級、22の学科がある国立音楽院。プロの歌手、演奏家、作曲家を目指すコースだけではなく、職業に直結しやすいリトミック、音楽療法、ピアノ演奏、楽器の製作、メンテナンスまで多方面のプロを育成しています。全学科夜間部が設置されていますので、自分にぴったりな学科を選べます。科ごとに違いますが、定員は10名~30名と少人数。2年制で、学費は2年で200万円前後です。
音楽学校メーザーハウスには、2年制の夜間コースがあります。 ヴォーカル科、シンガーソングライター科、ギター、ベース、ドラムなど楽器の科、作曲&アレンジ科、サウンドクリエイター科があります。授業料は2年で200万前後。その他にヴォーカルなどのゼミや資格取得のための講座があり、それらは個別に2万円前後の月謝が必要です。
音楽学校MI JAPANでは、2017年4月よりギター科とサウンドクリエイター科で夜間部の募集を行っています。授業日は週3日、19:00~21:00の2時間。 限られた時間で実力がつくように実践的なカリキュラムが組まれています。入学金10万円、年間の学費は70万円です。
音楽業界のスタッフ育成を行っている音響芸術専門学校。夜間部は2年制で、録音・PA技術科、ライヴ音響・コンサートスタッフ科、ミュージカル&ステージスタッフ科、音響監督・ビジュアルアート制作科があります。音響、照明、舞台関係のアルバイト紹介にも力を入れていますので、現場で働きながら専門的な知識を学び、即戦力となる人材に成長することも可能です。
授業は18:30~21:00まで3限あり、効率よく技術が身につくよう工夫されています。学費は2年で200万円弱です。
ESPギタークラフト・アカデミー大阪校では、楽器の製作、修理改造を学ぶギタークラフト&音楽テクニシャンコースの夜間科を設けています。少人数制で、楽器メーカーのスタッフによる直接指導が受けられますので、卒業後に楽器店で働く場合でもすぐに役立つ実践的な技術が学べます。1年制で、授業は週3回の19:00〜21:00です。
名古屋ビジュアルアーツには、音響学科夜間部があります。昼間部と変わらない環境で授業が受けられるばかりではなく就職の斡旋もありますので、夜間部だからといって就職で不利になることもありません。2年制で定員は40名、授業は週4回、18:10〜21:20の2時限。 奨学金、特待生制度があるため、学費面が心配な方にもおすすめです。
福岡にあるESP学園は、以下の科で夜間部を設置しています。
どちらの科も2年制で、定員は34名。学費は2年間で150万円前後です。
仕事をしながら夜間部に通って夢も追いかける…そんな場合でも、なるべく体力的・精神的に負担が大きくならないようしたいものです。自分に合った実践的な授業をしてくれる学校を選び、夢への一歩を踏み出しましょう。
音楽専門学校の夜間部は18時から21時半までの間で、二時限あるいは三時限の授業を実施する場合がほとんどです。
平日は毎日授業の学校もあれば、週に三日か四日だけの学校もあります。基本的に平日の日中は毎日授業が設定されている昼間部と比べて授業に掛けられる時間が少ないことは明らかですが、夜間部では限られた時間で確かな技術と知識が身につくように実践的なカリキュラムが組まれていることがほとんどです(その代わり昼間部によく見られる選択授業などはカットされていることがあります)。
昼間は仕事や大学の授業があるという学生や、短期間で技術や知識を身につけたいと思っている学生には、生活リズムを崩すことなく学業に集中できるというメリットがあります。
ほとんどの音楽専門学校の夜間部では、昼間部と比べて学費が安く設定されています。もちろん学校にもよりますが…おおよそ昼間部の半額程度の学費で夜間部の授業を受けることができるようです。
夜間部に通う学生の中には奨学金と昼間に働いた分の給料で学費を賄っている学生も多く、そのような学生は「自分のお金で学んでいる」という意識があるために授業に対する真剣さやモチベーションが非常に高いようです。
いずれにせよ、保護者への金銭的な負担を少しでも軽減させたいと考えている学生や、自身で全額学費を払いたいと考えている学生にとって、夜間部への通学は有力な選択肢の一つであるといえます。
音楽専門学校の夜間部には昼間部とは異なり、幅広い年齢層の学生が集まる傾向にあります。高校を卒業したばかりの十代から社会人としてバリバリ働いている三十代、仕事をリタイアして新しい夢に向かう五十代など、さまざまな年齢層の学生と机を並べて学ぶことになります。
そのうえ、夜間部は昼間部に比べて募集定員が少ないこともあり、必然的に一人ひとりのクラスメイトとの絆が深まりやすいという特徴があります。
生まれた世代やバックボーンが異なるクラスメイトとの交流を通じて、昼間部や大学では得ることができない貴重な知識や思いがけない人脈などを得ることができる可能性があります。それはきっとこれからの人生に大きな影響を与えることになると思います。
前述した音楽専門学校の詳細にも記載されていますが…音楽専門学校の夜間部の場合には授業は18時から21時半までの間に、二時限あるいは三時限の授業を実施します。
一般的には早い時間から始まる学校は三時限授業、遅い時間に始まる学校は二時限授業であることが多いようです。夜間部に通学している学生は昼間に働いたり大学に通っていたりしていることが多いため、一般的に企業の終業時間から少しの余裕をもって夜間部の授業を開始する音楽専門学校がほとんどです。
残業があるような仕事の場合には間に合わないこともあるかもしれませんが、しっかりと終業時間が決まっている仕事の場合は比較的通学しやすいと思います。また、残業などで授業開始時間に遅れた場合でも、補習などの形で柔軟に対応してくれる音楽専門学校も今は多いようです。
音楽専門学校の夜間部にはさまざまな環境の学生が通学していますが、基本的には昼間は仕事に励んだり大学で他の分野を学んだりしながら、夜には音楽について学ぶ学生が多いようです。
音楽専門学校らしく、昼間はライブスタッフや音響関係の仕事に就いている学生が目立ちますが、中には飲食店や本屋などの音楽以外の趣味を仕事にしている学生もいます。いずれにしても、昼間の生活と夜の勉学を上手に両立している学生がほとんどです。昼間の生活が安定しているからこそ、夜間の学習にも集中できるということかもしれません。
専門学校外の方にはあまり知られていないことかもしれませんが…実は音楽専門学校の夜間部には同じ学校の昼間部の学生と交流する機会が数多くあります。
多くの音楽専門学校では主催イベントやオーディションを頻繁に開催しており、夜間部や昼間部の区別なく自由に参加できます。また、スタジオのレンタルなど設備や機材の使用に関しても、夜間部と昼間部の区別がない学校がほとんどですので、さまざまな場面で夜間部と昼間部の学生が顔を合わせることになります。
よって、主催イベントやオーディションに積極的に参加することによって、昼間部の学生と自然と打ちとけていくことができるでしょう。その結果、夜間部と昼間部の学生でバンドを結成することも珍しいことではなく、練習やイベント出演などは各々のオフ時間を上手にやりくりしながら活動を続けているようです。